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消防法の改正で平成30年6月1日に非常用発電機の負荷試験に関する法令が改正されました

平成30年6月1日、消防庁によって非常電源(自家発電設備)の点検が改正され、消防予第372号として交付&施行されたので説明します。

消防予372号の負荷試験に関する改正ポイント

改正ポイントは4点あります。

上記の元となった消防予372号に記載されている原文です。

(大事な部分は黄色マーカーと赤文字としています)

1 総合点検における運転性能に係る点検の見直しについて
現行規定では、運転性能に係る点検の方法は負荷運転に限られているところ、
負荷運転の代替点検方法として、内部観察等を規定したこと。

2 負荷運転の実施周期の見直しについて
現行規定では、1年に1回の総合点検において負荷運転を行う必要があると
ころ、潤滑油等の交換など運転性能の維持に係る予防的な保全策が講じられて
いる場合には、点検周期を6年に延長することとしたこと。
なお、非常電源(自家発電設備)の点検実施時には、以下の2点について留
意されたい。

(1)平成29 年6月以降に現行規定に基づく負荷運転を実施している非常電源
(自家発電設備)については、運転性能の維持に係る予防的な保全策を講
じることにより、当該負荷運転を実施してから6年を経過するまでの間は、
改正告示による改正後の昭和50 年消防庁告示第14 号(消防用設備等の点
検の基準及び消防用設備等点検結果報告書に添付する点検票の様式)(以
下「点検基準」という。)別表第24 第2項(6)に規定する運転性能に係
る点検を実施しないことができること
ただし、平成29 年5月以前に現行規定に基づく負荷運転を実施している
非常電源(自家発電設備)にあっても、当該負荷運転を実施して以降、運
転性能の維持に係る予防的な保全策を講じていたことが過去の記録等によ
り確認できるものに限り、当該負荷運転を実施してから6年を経過するま
での間は、点検基準別表第24 第2項(6)に規定する運転性能に係る点検
を実施しないことができること。

(2)平成29 年6月以降に製造された非常電源(自家発電設備)については、
運転性能の維持に係る予防的な保全策を講じることにより、製造年から6
年を経過するまでの間は、点検基準別表第24 第2項(6)に規定する運転
性能に係る点検を実施しないことができること。
ただし、平成29 年5月以前に製造された非常電源(自家発電設備)にあ
っても、製造年以降、運転性能の維持に係る予防的な保全策を講じていた
ことが過去の記録等により確認できるものに限り、製造年から6年を経過
するまでの間は、点検基準別表第24 第2項(6)に規定する運転性能に係
る点検を実施しないことができること。

3 負荷運転の対象の見直しについて
現行規定では、総合点検の際に、すべての非常電源(自家発電設備)に負荷
運転を必要としているところ、ガスタービンを原動力とする自家発電設備は負
荷運転を不要としたこと。

4 換気性能の点検の見直しについて
現行規定では、負荷運転時に換気性能に係る点検を行うこととされていると
ころ、無負荷運転時に換気性能に係る点検を行うように変更したこと。

消防予第372号より引用

 

消防予372号の負荷試験に関する改正ポイントの詳細

4つの改正ポイントの詳細です。

①負荷運転(負荷試験)の代わりとなる点検方法として、内部観察を追加

これまで非常用発電機が設置されている場所や環境などが理由で、負荷運転(負荷試験)の実施がむずかしい場合がありました。

負荷運転(負荷試験)の実施がむずかしい理由

  • 屋上や地下などに非常用発電機が設置されていて、模擬負荷試験機の配置が困難
  • 実負荷試験の実施しようにも、施設を停電させることが出来ない
  • 住宅地域や商業施設、病院などの音に敏感な場所にあり、非常用発電機の長時間運転をすると苦情がでる

そこで負荷運転(負荷試験)の代わりとなる点検方法として、今回新しく内部観察が追加されました。

内部観察はエンジンのオーバーホールのようなものなので、工具や機器類を持ち込むだけで実施ができます。
また運転時間にかんしても、長時間運転をしないので、音に対する苦情がでる可能性は低くなります。
このように内部観察であれば、前述のような理由で負荷運転がむずかしい場所であっても、点検をすることが可能です。

しかし内部観察はあくまでエンジンの状態を確認する点検なので、じっさいに負荷をかけた運転をした場合にきちんと動く保証はありません。
この点は注意が必要です。

非常用発電機の内部観察をもっと詳しく知る

②負荷運転(負荷試験)および内部観察の点検周期を6年に1回に延長

改正前まで負荷運転(負荷試験)の点検周期は、1年に1回でした。
しかし、1年に1度、予防的な保全策を講じていれば、運転性能に係わる性能を維持できることが確認できたので、点検周期を最長5年間まで延長できるようになりました。
つまり負荷運転(負荷試験)の実施周期を6年に1回とすることが出来るようになったわけです

予防的な保全策をおこなうことによって、非常用発電機のエンジンを良い状態で維持することができます。
しかし、毎年オイルや冷却水を交換する必要もありませんし、けっこうな費用がかかります。
ですので、次のような費用シミュレーションを業者へ依頼し、それぞれの施設にあった点検方法を検討されることをおすすめします。

非常用発電機の予防的保全策をもっと知る

 

③原動機にガスタービンを用いる自家発電設備の負荷運転は不要

改正前までは、ガスタービンを原動機とする非常用発電機も負荷運転(負荷試験)が必要でした。
しかし、改正によって、ガスタービンを用いた非常用発電機の負荷運転(負荷試験)は不要となりました。
理由はガスタービンはディーゼルエンジンと違って、カーボンの蓄積が発生しない構造をしているからです。

 

④換気性能の点検は負荷運転(負荷試験)時ではなく、無負荷運転時に実施するように変更

非常用発電機が室内設置の場合、改正前までは換気性能を負荷運転(負荷試験)時に室内温度で確認していました。
しかし改正によって、無負荷運転の時に、空気換気口や換気装置の確認をするように変更となりました。
理由は、室内温度は外気温に大きく左右されるため、空気の出入り口を確認するほうが重要とわかったからです。